モンゴルの首都・ウランバートルを旅行した時の印象的な食事について書く。冬のモンゴルは寒かったが、旅行代金も夏の半分以下で個人的におすすめ。
①ゲルでの食事
ゲルとは、モンゴルの遊牧民が使用している移動式住居のこと。観光用としてだけではなく今も使われてる実用的な住居だ。(最近は住む人も減ってしまっているようだけど)。
私が訪れた時は真冬でマイナス30度の極寒だったが、ゲルの中はとても暖かかった。冬場は地面に家畜のフンを敷き、その上にじゅうたんを重ねたり、屋根も分厚く重ね着をしたりしているようだ。水回りがないので、その点に関しては結構大変そう。
振る舞われた料理は、おいしかった。どこかで作った(それがゲルの中かどうかは謎)野菜の炒め物やドーナッツ風のお菓子と羊肉と野菜をワイルドに大鍋で蒸した料理が出た。やはり羊料理が多いようだった。観光客向けの料理かと思うが、そこまで背伸びしている感じはない。
天井から明るい光が漏れている。
ゲルの周りにはワイルドな野良犬が歩き回っていた。夜になると群れで吠えて結構うるさいらしい。
②お呼ばれした家
ガイドさんのお友達のモンゴル人の家族にお呼ばれして正月に飲み会をした。家の中はとても暖かかった。結構まるまるとした40代くらいのお父さん・お母さん・親戚の人たくさん・小さい子供で迎えてくれた。
テーブルには、サラダやクッキーやボーズと言われるシューマイのような伝統料理が並んでいた。あと大量の酒瓶…。中にウォッカの入った甘いチョコレートがあって、しびれるくらい甘いけどおいしかった。
「乾杯」のことをモンゴル語で「トクトーイ」と言うのだが、すぐに「トクトーイ」という声がどこからともなく上がり、ウォッカが入ったショットグラスを皆で飲んだ。途中からさすがにしんどくなったのでちびちび飲んでいたら、お母さんが「トクトーイ」と言いつつ迫ってきた。頑張ってグラスを空けたら、すごい褒められた。「お母さんが褒めていたよ」と人づてに聞いたくらいだ。(謎の高評価)。
方向性はともかく、親切なお母さんのようで、お酒を飲んでいない人や浮かない顔つきの人に一通り「トクトーイ」と言って迫っていた。
途中で子供が庭を案内してくれた。庭は広かったけど冬で植物が枯れ果てているせいか、わりと寒々としていた。庭につながれている犬がかわいかった。たぶん雑種の中型犬だと思う。
家の中に戻るとウォッカの飲み過ぎでつぶれている人がいた。料理もおいしかったし、結構楽しかった。でもやっぱり飲みすぎた。「トクトーイ」というモンゴル語は忘れられない。他のモンゴル語は全て忘れたのに…。